出るか?! 白ゴチこと「ヨシノゴチ」

軍曹&うらら

2024年04月15日 16:01

山口 聡さんから山口県宇部のボトムワインドレポートが届きました! いつもありがとうございます!!

ストロングスタイルを通しながら狙うターゲットは白ゴチことヨシノゴチ。 さぁ、釣れるのか?! 


『ボトムワインドinアクション2024 聖地で挑戦・白ゴチを求めて編 part1 』


・日  時:2024年04月06日(土曜日)
・場  所:山口県宇部の釣り船から
・釣行時間:出)06:00 納)14:00
・潮  汐:中潮 満)07:28 干)13:36 
・天  候:濃い霧→晴れ
・アイテム:マナティーピンテールドラゴンハント148 マナティードラゴンハント123
・釣  果:マゴチ
      私   MAX 59cm 58cm 58cm 58cm 57cm 56cm 他1 で 7キャッチ
      釣友F MAX 56cm で 3キャッチ
      釣友H MAX 58cm で 6キャッチ

 
■ シーズン前の聖地へ ■

今回私たちが訪れたのは私のボトムワインド”西のホームグラウンド”山口宇部。



以前も紹介したが・・・正にボトムワインド王国、このエリアでは船マゴチ釣りにおいて「ワインド」の方が「ルアー」という言葉より一般的。
 
もちろんお世話になるのはワインドをこの地に根付かせてくれた縄田親子の新西釣り具店。
 
このエリアでマゴチ狙いで出船が始まるのは4月の最終週~5月、ゴールデンウィーク頃が普通。
 
しかし今回、我々が訪れたのは桜真っ盛りの4月最初の週・・・それには、訳がある。


■ もう一種のコチ ■

瀬戸内海にはマゴチと似たもう一種のコチがいる。
 
それは、白ゴチこと ヨシノゴチ。マゴチと同じ スズキ目コチ科コチ属の魚で、学名はPlacycephalus sp.
 
詳しい方はお気づきだろうが「あれ?学名がマゴチと一緒だぞ」。種小名のsp.は species(種)で、分類学上は「未同定」を表す。
 
こんなに身近な魚なのに未同定・・・学者さん、何やってんすか・・・
 
非常に良く似ている姿のため、釣れて来ても「マゴチ」と紹介されてしまう不遇の魚。
 
瀬戸内海、特に山口県の市場ではマゴチを「黒ゴチ」、ヨシノゴチを「白ゴチ」として”完全に”分けている。
 
今回、このマゴチとヨシノゴチを”釣り分け”できる数少ないこのエリアで”狙って”ビッグワームでビッグヨシノを釣る魂胆。さて。


■ 季節的な狙い ■

ヨシノゴチの代表的産地である有明海での研究報告(下記■参考文献 参照)から、前述コチ属2種が同所的に分布する場合ヨシノゴチの産卵がマゴチよりも早いとの知見が得られている。
 
これは、私たちが過去山口宇部で4月中旬にヨシノゴチ狙いで訪れた時に得られたメス個体の卵巣の成熟度のデータにも符号した。
 
すなわち、5月上旬から訪れる”マゴチ天国”状態は、少し前にずれて”ヨシノゴチ天国”では無いのかというのが今回のテーマ。
 
以前にヨシノ狙いは成立させたが、その頃はマナティー90がメイン。「よりストロングに、より大型を」との想いは伝わるか?







■ ロケットスタート・・・ん?■

今回は久々の”オヤジさん”とのタッグ、緊張する。





朝の1流し目、釣友Hのロッドに反応あり。

なんなくフックアップに成功、幸先よく58cmのマゴチ。この宇部では「まぁまぁ」のサイズ。





しかし、この前日まで雨による濁りの影響を心配していたので、一安心。
 
すると、釣友Fにもすかさずストライク、しかし55cmのミドルサイズ。
 
そして私のマナティーピンテールドラゴンハント に 反応!ワインド→着底時に穂先に「コッ」と極小のアタリ、反射的にフッキング!
 
すると、素晴らしいファイトで応えてくれるマゴチ。マナティーピンテールドラゴンハントは完全に口の中。



ビッグワームワインド成立。
 
安心してネットに誘導したのは素晴らしいコンディションの58cm・・・のマゴチ。





「あれ??」


■ ヨシノよ・・ ■

その後も、マゴチたちは好反応。シーズン前故、60cmには届かないが素晴らしいコンディションの59cmを始め反応は良い。









しかし、ヨシノ場を流しているのだがヨシノゴチからのシグナルは無し・・・
 
これには百戦錬磨の縄田CAPも「不思議じゃのう」と苦笑い。
 
それでも、ミドルサイズ完全無視のビッグワーム・ワインドで得られたマゴチは素晴らしいコンディション。
 
MAX59cm、58cm、58cm、57cm、56cm 小型1で 7キャッチ。



釣友HもMAX58cmの6キャッチ。釣友Fは4キャッチ。
 
悪くない釣果なのだが・・・なんとヨシノは0キャッチ!!


■ 地元のアングラー ・・気になww ■

通常はまだマゴチ狙いをしていない季節に、我々とオヤジさんがマゴチ狙いで出船・・・
 
早くもオヤジさんや富CAPの電話、お店には「どうだった?」「ワインド?」との問い合わせがw
 
如何にこの地でマゴチ釣りが根付いているか、ワインドが根付いているかがうかがい知れる光景、素晴らしい。
 
ただ、そのアングラー達の反応は揃って「wwwなんで、ヨシノじゃww」
 
皆に「僕はヨシノさんじゃなければダメなんですッヨシノさんを僕にくださいッ」と謎の力説する度、「絶対に明日は釣ってやる!!」と気合が入った。
 
さて、明日は・・・


part2へつづく



使用タックル
■ロッド
Megabass DESTROYER DIRECTZ F2-70XSD
Daiwa EMERALDAS EX AGS IL 79MMH
 
■リール
Daiwa Daiwa EXIST LT3000 SLPW
Daiwa AIRITY LT4000-XH
 
■ライン
ヤマトヨテグス PE レジンシェラー 0.8号
 
■リーダー
ヤマトヨテグス ショックリーダー(フロロ)25lb
 
■ジグヘッド
ZZヘッド1oz Silver / Gold
 
■フック
ICHIKAWAFISHING RCカマキリ #1/0
 
■ワーム
マナティーピンテールドラゴンハント148 #MT-K21 ケイムラ・ピンクファントム
マナティーピンテールドラゴンハント148 #レッド/ゴールドラメ 

■メジャー
KS Craft アルミメジャーボード「蛇腹モデル」
 
■参考文献
1)日本産魚類検索 : 全種の同定
責任表示 中坊徹次編
出版者  東海大学出版会 第3版
 
2)PCR-RFLP分析によるマゴチとヨシノゴチの種判別
長富 潔, 濃添 多恵子, 常本 和伸, 原 研治, 市ノ木 健, 田北 徹, 石原 忠
日本水産学会誌 67 (3), 503-504 2001 公益社団法人 日本水産学会
 
3)周防灘西部および八代海南部海域産コチ属 2種の形態学的および遺伝生化学的比較
増田 育司, 原口 美茶江, 小澤 貴和, 松井 誠一, 林 功
日本水産学会誌 63 (3), 345-352, 1997 公益社団法人 日本水産学会
 
4)有明海産コチ属2種の年齢と成長
森川 晃,川上 弘,田北 徹
水産増殖 50(3)271-277 2002 日本水産増殖学会



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